盗作・・・

某アイドルの盗作についてのNEWSがTVで流れるが・・・
やってしまった本人について・・・それはもちろん責任があることだと思う。

でも彼女だけの問題なのだろうか?

好きな言葉、心を動かされた言葉を書きとめる。いろいろな出来事を書き留める。そのこと自体は悪いことではないし、むしろ自分の中にその良質(自分にとって)な言葉を入れることで、内言語が増え、心が広くなったりするし・・・子どもであれば、しゃべってみたいフレーズを話すことでちょっと大人になった気分になるもので・・・
まあ・・・創作をやっていく上で「書き留める」ということはごく当たり前の行為ではないだろうか?

タダ、今回彼女がしてしまったことは、その言葉を自分で使えるように噛み砕き、自分の言葉として書いたということではなく、そのまま、自分の言葉のように書いてしまったのに問題がある・・・

著作権・・・という問題ということもあるのだが・・そのこと以前に人の言葉を盗むという行為自体を気軽におこなってしまった・・・


この背景にあるものについて論じているTVがないのが残念である。
罪は断罪するだけでよいのだろうか?

盗作について・・・身を切られるような痛さと後悔とそれを告発した人の痛みとやってしまった人へのいたわりとを書いている物語がある





灰谷健次郎さんの「天の瞳~少年編Ⅰ~」である。
倫太郎という本当に魅力的な少年が仲間とともに、一生懸命社会で生きていく姿が書かれているこのシリーズ・・・本当に毎回・・・自分もがんばらねば・・と思うのだが・・

このシリーズ中に盗作についてのお話が2回出てくる。
ひとつは倫太郎の父親の芸術作品が盗作疑惑で発表できなくなるところ・・・ありったけのあれだけのエネルギーをつぎ込んで作った作品をまねというのか!とお
さない倫太郎が怒るシーン

そして、前述のお話の中に出てくるのは、クラスの文集に載せる詩を「あずさ」という女の子が盗作してしまったこと・・・それを担任に・・それこそ・・悩みに悩んで打ち明けた「リエ」がその担任の無責任な対応に傷つき登校拒否をする・・・幼いころから仲間だった倫太郎たちが、それぞれでしっかり考え仲間をその苦しみから助け出す・・・

子供たち一人一人が本当に悩み、盗作をしてしまった子、それを告発してしまった子それぞれの苦しみ、痛みを救おうとする姿・・・・
盗作をしてしまった彼女はその詩と同じ状況があって、つい自分の詩として発表してしまったのだが、リエから指摘を受けてそして担任からよばれて本人自身が一番悩み苦しんでいたこと・・・その気持ちがわかるから、仲間たちも必死になってその状態から救い出そうとしていたのだが・・・

今回のことをNEWSで聞いて、まず思ったことは、盗作をしてしまった本人に、この自覚があったのか・・・
そして彼女だけの問題なのだろうか?
人の言葉を自分の言葉のように、人の意見を自分の意見のように述べることに慣れている人が最近多い・・・
学生と話していてもそうなのだが、文章は立派に書ける・・・それは参考書や教科書の文を移しているから・・・

で、「あなたの意見は?」と聞くと、とたんに話せなくなる

言葉が上滑りする・・・あなたの言葉だから、どんな言葉でも魅力になる

そのことを彼女は気づいていたのだろうか・・・

そして、製作者サイドの責任は?
編集作業をしていて、気づかなかったのだろうか?
人気者の書くものだから、売れる・・・それでノーチェックだったのだろうか?

お金を出して本を買う人の顔が、彼女も製作者にも見えていたのだろうか?
本を出す作るという作業に伴う責任・・・それは決して彼女だけのものではないと思う。

彼女の問題はラルフ・イーサヴさんの「パ~ラ」のように・・・中身のない言葉に慣れすぎてきた、私たちへの警鐘と捕らえていけたらいいのに・・・

まだ自分の言葉を作り出せない幼い人たちや、自分の言葉をもてない大人が、言葉についてもう一度見直せるよいチャンスなのに・・・罪についてのみの取り扱い・・・彼女が復帰したときのことを考えてなのか、あえて取り扱わないTV・・・・
まったく的外れなコメントをする人にコメントを依頼し、それを放送するTV・・・
面白ければいいのだろうか?・・・

彼女のために、そして彼女のような間違いをしないために私たちは何をすればよいのだろうか?

願わくば・・・彼女の周りに倫太郎のような友達がいますように・・・
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by nisi-majyo | 2004-12-05 12:26 | 今日のつぶやき
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